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2025.08.27

夏の隠れた危険!屋内外の温度変化と脱水が招く脳卒中・心筋梗塞から身を守るには?

夏の隠れた危険!屋内外の温度変化と脱水が招く脳卒中・心筋梗塞から身を守るには?

皆様、こんにちは!

いつも介福本舗のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

小戸本社の潮平です。

 

暑い日々が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

夏場は熱中症がフォーカスされやすいですが、そのほかにも私たちの健康を脅かす「隠れた危険」が潜んでいます。

それは、意外と見過ごされがちな「屋内外の温度変化」と「脱水」が引き起こす、命に関わる血管の病気です。

夏場の「隠れた危険」とは?

1. 外気温の温度変化のストレス

「夏なのに温度変化?」と思われるかもしれません。しかし、日本の夏は、蒸し暑い屋外と、エアコンで冷え切った屋内を行き来する機会が多くなります。

また、日中の厳しい暑さと、夜間の意外な冷え込みも、大きな温度差を生み出します。身体は、この急激な温度変化に対応しようと、自律神経がフル稼働します。

血管を広げたり縮めたりすることで体温を一定に保とうとするのですが、この調整には心臓や血管に大きな負担がかかります。

特に、ご高齢になると血管のしなやかさが失われ、この温度変化への対応が難しくなるため、血圧が乱高下しやすくなります。

 

2. 気づかないうちに進行する「脱水」

「喉が渇いていないから大丈夫」と思っていませんか?実は、これが夏場の落とし穴です。

人間は、意識しなくても汗や呼吸から水分を失っています。

 

特に夏は、発汗量が増えるため、知らず知らずのうちに体内の水分が失われ、脱水状態に陥りやすくなります。

脱水が進むと、体内の水分量が減り、血液がドロドロと濃くなります。血液の量が減り、粘度が増すと、心臓は全身に血液を送るためにより強く、より速くポンプしなければならなくなり、これも心臓に大きな負担をかけます。

 

なぜ脳卒中・心筋梗塞のリスクが高まるのか? 

これらの「隠れた危険」は、どのようにして脳卒中や心筋梗塞に繋がるのでしょうか。

■脳卒中(脳梗塞・脳出血)

【脳梗塞のリスク】

脱水によって血液がドロドロになると、血管の中に血の塊(血栓)ができやすくなります。この血栓が脳の血管に詰まってしまうのが脳梗塞です。また、夜間に水分補給をせずに寝ると、寝ている間に汗をかき、さらに脱水が進んで朝方に脳梗塞を発症するリスクが高まると言われています。

 

【脳出血のリスク】

急激な温度変化による血圧の急上昇は、もろくなった脳の血管が破れる脳出血のリスクを高めます。冷房の効いた部屋から急に暑い屋外に出た際など、急激な温度差には特に注意が必要です。

 

■心筋梗塞

【心筋梗塞のリスク】

ドロドロの血液は、心臓の血管(冠動脈)にも負担をかけます。血管が詰まりやすくなり、心臓に十分な血液が送られなくなると、心臓の筋肉が壊死してしまう心筋梗塞を発症する危険性が高まります。また、温度変化による心臓への負担も、心筋梗塞のリスクを増大させます。

今すぐできる!具体的な対策と注意点

では、これらのリスクから身を守るために、私たちはどのような対策をすれば良いのでしょうか?

1. こまめな水分補給が命綱!

【喉が渇く前に飲む】

喉が渇いたと感じた時には、すでに体は軽度の脱水状態です。1時間に1回、コップ1杯(約150~200ml)を目安に、意識的に水分を摂りましょう。

 

【何を飲むか】

水やお茶(カフェインの少ない麦茶などがおすすめ)が基本です。大量に汗をかいた時や、食欲がない時は、スポーツドリンクや経口補水液などで、水分とともに塩分やミネラルも補給しましょう。ただし、糖分が多いものもあるので、飲みすぎには注意が必要です。

 

【寝る前、起きた直後にも】

寝ている間も汗をかくため、寝る前と、朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲む習慣をつけましょう。

2. 賢く温度をコントロール!

【エアコンを上手に使う】

無理な節約は禁物です。適切な温度(27~28℃が目安)に設定し、タイマー機能も活用して、寝苦しい夜も快適に過ごしましょう。

 

【温度差を少なくする】

外出時と帰宅時には、玄関で少し立ち止まるなどして、急激な温度変化に体を慣らしましょう。部屋の移動時も、部屋ごとの温度差を意識し、エアコンの設定を調整するなど工夫しましょう。

 

【服装で調整】

通気性の良い、吸湿速乾性のある素材の衣類を選び、体温を調整しやすいように重ね着をしたり、脱ぎ着しやすい工夫をしましょう。

 

【夜間の冷えすぎに注意】

夏でも夜は気温が下がる日があります。寝冷えしないよう、薄手のブランケットなどを用意しましょう。

 

3. 日常生活での注意点

【無理のない範囲で活動】

暑い時間帯(午前10時から午後2時頃)の外出や、激しい運動は避けましょう。

 

【バランスの取れた食事】

水分の多い野菜や果物を積極的に摂り、食事からも水分と栄養を補給しましょう。

 

【十分な睡眠と休息】

疲労は体の抵抗力を低下させます。質の良い睡眠をとり、体をしっかり休ませることが大切です。

 

【体の変化に注意】

めまい、ふらつき、頭痛、吐き気、だるさなど、少しでも体調に異変を感じたら、無理せず休息を取り、必要であれば医療機関を受診しましょう。

 

福祉用具専門相談員からのアドバイス

福祉用具の観点からも、夏の健康管理をサポートできるアイテムがあります。

 

【温湿度計】

お部屋の温度と湿度を常に把握できる温湿度計は必須です。特に、高齢者の方は暑さを感じにくいことがあるため、客観的な数値で管理することが大切です。

 

【熱中症対策グッズ】

首を冷やすクールタオルや、手軽に持ち運べる携帯扇風機なども、外出時や少し体を動かす際に役立ちます。

 

【服薬管理の見直し】

利尿作用のある薬を服用されている方は、脱水が進みやすいことがあります。かかりつけ医や薬剤師に相談し、夏場の水分補給について再確認してみましょう。

 

【自動給水機・水分補給アラーム】

一人で暮らしている方や、水分補給を忘れがちな方には、一定時間ごとに水分摂取を促すアラーム機能付きのボトルや、声で給水を促すロボットなども検討できます。

 


ご自身の体調はもちろんのこと、ご家族やご近所の高齢の方にも、ぜひこの情報をお伝えいただけると嬉しいです。

みんなで声を掛け合い、健やかな夏を乗り切りましょう!

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この記事を書いた人

Shiohira

「こんなこと聞いてもいいのかな?」と思うような小さな疑問でも構いません。福祉用具に関することはもちろん、お身体のこと、生活環境のことなど、どうぞお気軽にご相談ください。  保有資格/理学療法士・福祉用具専門相談員・福祉住環境コーディネーター2級・認定理学療法士(脳卒中領域)

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